桃栗三年柿八年

夫婦のこと書いています

駆け落ち

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私と妻の出会いは今から30年前。

ずいぶんと昔になります。結婚は平成元年なので1989年です。

昭和64年が一瞬で平成元年に変わったのでなかなか忘れません。

NEWSでは天安門事件がありました。

ゲームボーイが発売され、自動車だとレガシィツーリングワゴンが発売された年。

バック・トゥ・ザ・フューチャーの二作目、魔女の宅急便が封切られました。

 

どんな世の中だったのかと言えばバブル景気の真っ只中でした。

世の中は泡の好景気に踊らされていた時代。

でも、結婚したばかりの私たち夫婦はどちらかと言えば貧しい側でした。

 

結婚と言えば両家に祝福されて幸せ一杯というのが理想ですが、私と妻は駆け落ち同然での同棲生活からの結婚。祝福してくれたのは多くの友人と先輩で、結婚式も手作りでささやかだけど温かいものでした。

 

私は自営業をしている家の跡取りが嫌で東京の大学へ上京したのですが、そこで芸術大学に通う嫁と出会い一目惚れ。実は私も嫁も当時つきあっている相手がいたのですが、お互いに疎遠だったこともあり、映画や食事をする間柄になっていました。

趣味がオートバイに乗ることも同じで、鎌倉や伊豆へ出かけることも増えました。

男と女ですから少なからずそういう行為を誘いましたが妻は頑なに拒みました。

それでも私が結婚を前提にという言葉で体を重ねることを許すのですが、妻にとってはそれは最初で最後の行為にするつもりだったのです。

妻は母子家庭で貧しい幼少時代を送り、高校の授業料もアルバイトをしながら払っていたのです。私の家のことを知り、結婚は無理だと思い込んでいました。

 

最初で最後と思ったセックスの後、妻はずっと泣いていました

私と一緒になれないこと、今まで付き合って遊ばれていた男に軽んじて抱かれていたことなど、泣きながら話してくれました。

私も数人の女性と交際しましたが、なぜか妻のように無性に気になる女性はいませんでした。赤い糸の伝説があるのならこの女性しかいないと思えた相手でした。

まぁ、恋をすれば盲目と言われますが、妻は私をとても癒やしてくれる女性です。

そんな女性を手放すことなんて出来ません。

私は親を捨て妻と駆け落ちをすることを選びました。

 

もちろん、最初から駆け落ちではなく、親に話をして聞いて貰えなければです。

想像の通り「勘当」と、言う言葉を持って駆け落ちを実行します。